私共BIZEN（備前）中南米美術館は、2005年開館30周年を迎えました。そしてそれを機に中南米考古学専門の美術館としての役割に改めて深く思いをめぐらせ、その方向性を美術館CIとしてまとめました。

　また、それを具体的な形として多くの皆さま方に知っていただくために開館30周年記念特別展「新大陸からのおくりもの（暮らしを彩る植物）」を2005年9月3日から11月23日の間開催すると同時に本latinamerica.jpを開設・運営することと致しました。

　先住民に関しては同じアジア起源ということで民族的に、さらに植物や植物関連文化の上でも強い縁（えにし）で結ばれた私たちと中南米。しかし中南米自体は世界史の表舞台には現れず、教科書ではたった2、3ページの記述で済まされ地理的にも地球の裏側にあるということで現実には私たち日本人からはとても遠い地域・存在です。しかし、そうだからこそ私たちはもっと多くの方々に新大陸、そして特に過去すばらしい文明や文化を花開かせた中南米を知っていただき身近に感じていただきたいと思っています。

　実際に中南米を旅したり、中南米で暮らしたり、中南米出身者と知り合った多くの方々は、すっかり彼の地や気さくで明るく情に厚い人々のファンになってしまうケースが多いのです。

　日本国内のそうした中南米ファンは国別や、音楽・ダンス、工芸等々の趣味別にネットワークを作りお互いに交流しています。しかしそうした人たちが横断的に知り合ったり活動したりする場はありません。

　BIZEN（備前）中南米美術館では、考古学、美術といったものを通じて中南米を理解いただき親しんでいただくだけでなく、上記のような興味の枠を超えた中南米ファンの交流をより促し、今まで中南米と接する機会のなかった人々の中から一人でも多くの方に中南米ファンになっていただくために本latinamerica.jpを開設・運営致します。もちろん日本人同士だけでなく、中南米の人やコト、モノとの接点も提供したいと考えます。 当初からいきなり情報の質量共に満足出来る状態でのスタートということにはなりませんが、皆さまに育てていただくサイトだと考えておりますので、各種情報やご意見、ご指摘などを数多く頂戴できれば幸いです。